神河内に入ってみた 
一日目 神河内へ

河童橋から望む梓川と穂高連峰






年間200万人もの人が訪れる、
日本屈指の観光地、
上高地。

この上高地、
11月中旬の閉山式が終わり、
雪に覆われ人が入らなくなると、
人に変わって、
周りの峰々から神々が降り立ち、
「上高地」から「神河内」に変貌するそうです。



夏の上高地は、
槍ヶ岳や穂高連峰、常念山脈の登山口として、
何度も訪れていますが、
一度、
冬の神河内を見てみたいと思っていました。



今週末もどこかのお山に行こうと思っていたのですが、
どこもお天気がイマイチ。

ふと上高地を見ると、
そこそこ良い天気(予報はね)

と言うことで、
今回、
一泊二日(山行き)で、
テントを担いで、
神河内に入ってみました。






行程

一日目:
神戸 ー<車>ー 平湯温泉
平湯温泉 ー<バス>ー 中の湯
中の湯 〜 上高地
上高地テン泊

二日目:
上高地散策
上高地 〜 中の湯
中の湯 ー<バス>ー 平湯温泉
平湯温泉泊

三日目:
平湯温泉 ー<車>ー 神戸


上高地は、
開山してる時でも、
マイカーの乗り入れは禁止されており、
バスやタクシーで入ります。

ですが、
閉山している今の時期は、
バスやタクシーも入れません。

なので、
中の湯まで、
バスやタクシーを利用し、
そこからは自力(歩き)で入ります。

今回は、
平湯温泉から中の湯までバスで行きました。



当初の予定では、
一泊二日で神戸まで帰ってくるつもりだったのですが、
上高地から下りて来て、
そのまま車を運転して神戸まで帰るのがシンドくて、
平湯温泉に泊まっちゃいました。

前回、
西穂独標に登った時に、
良い宿泊施設を見つけていたんですよ。






出発
と言うことで、

パッキング完了。

久々の雪山テン泊装備で、
ザックがデカイ。

こんなん担いで歩けるかしら?(笑)





で、
朝4時、

出発。






阪神、
名神、
東海北陸と乗り継いで、
やって来たのは、
お馴染み、

平湯温泉バスターミナル。

一週間ぶりです(笑)



本来なら、
車は、
あかんだな駐車場に停めるのですが、
今の時期は閉鎖されており、
今回は、
このバスターミナルの駐車場に停めます。

バスターミナル裏に、
高速バス利用者用の駐車場があり、
そこに停めさせてもらいました。

もちろん、
無料。






平湯温泉から神河内へ

バスが入って来ました。

このバスは、
高山から松本まで走っており、
今の時期、
6本/1日運行しています。

私が乗るのは、
11:10発。






で、
10分程で着きました、

中の湯バス停。



バス停の先に見えるのが、
上高地に通じる唯一のルート、

釜トンネル。

上高地開山中は、
あのトンネルを、
バスやタクシーが抜けて行くのですが、
今は、
閉鎖中。

なので、
ここからは、
歩きます。



また、
ここから平湯方向に3Km程行くと、
通年営業の、
中の湯温泉旅館があります。

そこが、
焼岳の登山口なんです。

焼岳へは、
いくつものルートがあるのですが、
冬の時期は、
そこからのルート(新中の湯ルート)がメインとなります。

私も、
いつか冬の焼岳、
登ってみたいと思っていますが、
今年は無理かな。



では、
行きますか。






釜トンネル

中の湯の売店の横を通り抜けます。



ここには、

登山ポストが設置されています。

私は、
コンパスで提出済みなので、
ここはスルー。






左が旧釜トンネルで、
現在は閉鎖。

右が新しい釜トンネルで、
ここを抜けて行きます。






トンネルの中で山行きの準備をします。

トンネルの出口(入口)は、
雪崩の巣なので、
要注意です。



準備も出来たので、

スタート(11:27)






それなりに明かりが点いており、
ヘッデンは必要ありません。

でも、
工事用の車両が走ってるので、
運転手さんの確認用に、
私はヘッデンを点けました。






久しぶりの、
雪山テン泊装備が重い(汗)






『…』





『…』



『…』

『かなりシンドいんですけど …』



ザックの重さのせいもあると思いますが、
それだけじゃないんです。

周りの景色が変化無いので、
良く分からないのですが、

かなりの勾配みたいなんです。



後で調べたのですが、
このトンネル、
全長が1,310m、
中の湯側の入口の標高が1,315m、
出口の標高が1,460m。

標高差は145mで、
平均勾配が11%らしいです。

11%の勾配が1Km以上続くって、
山登りでも、
そんなに無いでしょう。

それに、
道路構造令では、
道路の最大勾配は普通道路で9%(例外:12%)、
と規定されています。

つまり、
この釜トンネルは、
例外規定ギリギリの勾配なんですね。

って言うか、
このトンネルのために、
例外12%を作ったんちゃうの?

って、
勘ぐってしまいます。






やっと、

出口が見えて来ました。



トンネルを抜けると、
そこは、、、






またトンネルだった ┐(´-`)┌






上高地トンネル
こちらは、

上高地トンネル。

2016年に完成した、
全長588mの新しいトンネルです。

このトンネルの開通により、
このルートがより安全になったそうです。



と言うことで、

再びトンネルへ。






こちらも、
釜トンネルに対抗して、

勾配は9%となかなかのもの。

そんなこと、
対抗しなくてもいいんですけどね。






やっと、

出口が見えて来ました。



そして、
ここが、

神河内の入口です(12:04)






神河内
時々、
トンネルの出口(入口)で、
休憩してる人を見かけますが、
結構危険です。

これは、

上高地トンネルの出口です。

まだ、
雪が少なくて、
雪庇が育っていませんが、
もっと雪が降ると、
雪庇が十分育って、、、



ドスッ!

って、
ことになります。



それに、
ここから、
大正池ホテルまでは、
雪崩多発地帯と言うことで、
休憩無しで、
先に進みます。






トンネルを抜けても、
工事用車両の為か、
除雪されてて、
とても歩き易いです。

アイゼンや滑り止めがなくても、
十分歩けます。






大正池が見えて来ました。

 

で、
その大正池の湖岸に立つのが、

大正池ホテル(12:23)

釜トンネルの入口から、
約1時間ですね。






この大正池ホテルの先で、
道の除雪が終わります。

でも、
トレースがあるので、
問題はありません、、、



と思ってたら、
これが、
結構歩きにくい。

雪がモフモフパフパウで、
ツボ足だと埋まるんですよ。



でも、
心配いりません。

この為に、
重たい(重たく無いけど)、
スノーシューを担いで来たんです。

と言うことで、

スノーシュー装着。






せっかくスノーシューを着けたので、
バス道から、
湖岸に下りてみました。

天気が良いと、
正面に焼岳が見えるのですが、、、


でも、
これはこれで、
「神河内」っぽいです。



『神さん、
 どこにおんのやろ〜』





ここからは、
バス道ではなく、
自然研究路を歩きます。





で、
やって来たのは、

田代池。

霧氷が有名な田代池ですが、
この日は見れません、
残念。



『神さん、
 どこにおんのやろ〜』






自然研究路を歩いて河童橋を目指します。

トレースは付いてますが、
ツボ足では歩きにくいです。

なんせ、
雪がモフモフパフパフなので。






梓川の左岸を進みます。






田代橋

橋を渡れば、
西穂や焼岳の登山口。

右に行けば、
上高地帝国ホテルです。

以前、
上高地にキャンプだけに来たことがあるのですが、
その時、
帝国ホテルで飲んだ、
グリューワインがメッチャ美味かった。



ここは、
真っ直ぐ、
梓川の左岸を進みます。







右岸には、
上高地温泉ホテル等のお宿が並んでします。

もちろん、
今の時期は休業中。

もしかしたら、
神さん達が泊まってるかもしれません、
無断で(笑)






明神岳が見えて来ましたね。






河童橋に行く前に、
チョット、

バスターミナルに寄り道。



ターミナルの裏には、

六百山。

シーズン中は、
登山客や観光客でごった返してるターミナルですが、
誰もおりません。



ここで、
トイレをお借りしました。

今の時期、
このあたりで使用出来るトイレは、
  • 大正池
  • 中の瀬
  • バスターミナル
  • 小梨平
の四箇所だけです。


でも、
メンテナンスも大変だと思いますが、
ほんま、
ありがたいことです。






水場もお休み中。






で、
やって来ました、

河童橋。

これまた、
シーズン中は凄い人出の河童橋ですが、
誰もおりません。

お猿さんくらいいるかなと思ったのですが、
お猿さんもいません。






河童橋の途中からパシャ!

定番のビューポイントですよね。

シーズン中は、
綺麗な色がついてるのですが、
今は、
モノトーンの世界。

これは、
これで、
素敵です。

「神河内」っぽいです。






五千尺ホテルももちろんお休み。

神さん達が泊まってるかもしれません、
無断で(笑)






今日のお宿
で、
やって来ました、

小梨平。



今日のキャンプ地です。

雪が付いてるので、
どこでもテントを張ることは可能ですが、
この辺りで、
幕営が許可されてるのは、
ここ小梨平だけです。

徳沢まで行けば、
徳沢でも張れると思いますが。





で、
ですね、
実は、
河童橋から先は、
あまりトレースが無くて、
しかも、
小梨平は、
明神にいく道から、
梓川沿いに少し入るのですが、

こんな状態(笑)

ここに来るまで、
結構大変だったんです。






幕営ですが、
誰か幕営した後を使う、
ヤドカリ作戦だったのですが、
そんなのは全然有りません。

と言うことで、
一から整地をするのですが、
これが、
結構大変。

なんせ、
雪がモフモフパフパフなので、
全然固まらないんです。





で、
なんとか、

幕営完了。

整地を始めてから、
1時間くらいかかったんではないでしょうかね。






幕営の後は、

水作り。

原料はふんだんに有りますから。






水を2リットル程作り、
いよいよ、
晩ご飯。



今日は、

鍋。

家で、
せっせと乾燥野菜を作って来ました。



鶏ミンチボールも入れて、
うま〜です。

やっぱ、
肉を入れんとね。





酒は、

鬼ころし。

もちろん、
熱燗で。



その後は、

JIM BEAM。

これも、
ホットで。






そして、
デザートは、

ぜんざい。

やっぱ、
甘い物が美味いです。






食べる物を食べ、
飲む物を飲んだら、
後は、
寝るだけです。



テントはこんな状態ですが、
着るも物を全部着て、
モンベルの#0のシュラフに潜りこむと、
快適です。

速攻で、
爆睡。



今日は、
天気がイマイチだったのですが、
明日は少し良いとの予想。

明日は、
この辺りを少し散策し、
昼に下山予定です。






*おまけ
上高地、
観光地だけあって、
携帯の4Gがバリバリ入ります。

と言うことで、
夜中に起きて、
サッカーアジアカップの日本vsベトナムの一戦を鑑賞。

私、
ベトナムに10年住んでいたので、
ベトナムを応援しているのですが、
対日本となると話は別。

もちろん、
日本を応援します。



しかし、
危なかったですねぇ〜。

もし、
ベトナムが勝っていたら、
国中がとんでもない状態になったんですよ。

なんせ、
東南アジアの大会でチョット勝っただけで、

ソース:VIETJO - AFFスズキカップ、ベトナムが10年ぶり優勝―各地でバイク大暴走
街中がバイクで埋め尽くされるんですから。

逮捕者や死者も出るんです。


そして、
何より、
向こうに住んでる邦人の立場が弱くなります(笑)


ほんま、
勝って良かった。






神河内に入ってみた
一日目 神河内へ
二日目 神河内散策








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