Thich Quang Duc

8月革命(Cach Mang thang 8)通りと、
Nguyen Dinh Chieu 通りの角には、

こんな像が鎮座しています。






近くで見ると、

蓮華座をしたお坊さんのようです。

そして、
お坊さんの周りには炎のような物が。





台座には、

THICH QUANG DUC

と刻まれています。






実は、
このお坊さん、
Thich Quang Doc(ティック・クアン・ドック)と言って、

1963年6月11日、当時の南ベトナムのゴ・ディン・ジエム政権が行っていた仏教徒に対する高圧的な政策に抗議するため、サイゴン(現・ホーチミン市)のアメリカ大使館前で自らガソリンをかぶって焼身自殺した。彼は支援者たちが拝跪する中、燃え上がる炎の中でも蓮華坐を続け、絶命するまでその姿を崩さなかった。その衝撃的な姿がカメラを通じて世界中に放映され、ベトナム国内だけでなく国際世論に大きな影響を与えることとなった。

Wikipedia:ティック・クアン・ドック



その時の様子が、

レリーフとして、
描かれています。



また、
この時の様子を写真や動画として今も見ることが出来ます。
中には、
世界報道写真コンテストでグランプリを受賞した物まであるそうです。
ググればすぐ出てきます。



1963年と言うと、
私は既に生まれていたのですが、
このことを知ったのは、
ベトナムに来てからです。

この時の映像は世界中に流れたようですが、
何故か、
日本ではあまり話題にならなかったようです(私が知らないだけ?)



当時の南ベトナムと言えば、
ゴ・ディン・ジエム政権内部は汚職まみれ。
政策も国民の大多数を占める農民の支持を得られるようなものではなく、
国民から不満だらけ。
ベトナム共和国がそんな感じなので北ベトナムは、
武力による統一を試み南ベトナム開放民族戦線(ベトコン)を結成し内戦中。

一人のお坊さんの自殺など、
話題にならなかったのかもしれません。



しかし、
欧米では大変な話題になったようですね。

特にアメリカでは、
この時既に、
J.F.ケネディは数千人の特殊部隊を派遣していますから。
(本格参戦は1965年ですが)




と言うことで、
日本人は殆ど見かけませんが、
いつ行っても欧米人は見かけます。
彼らが持ってるガイドブックにも載ってるんでしょうね?






ちなみに、
先のレリーフで、
お坊さんの後ろに描かれてる車がこちら。

ソース:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:ThichQuangDuc_Car_Parked_In_Hue.jpg

1956年製のオースチンA95。

彼は、
元々はフエのティエンムー寺(Chua Thien Mu)に居たのですが、
この車に乗って、
サイゴンのアメリカ大使館まで行き、
焼身自殺をしたらしいです。


この車は、
今はティエンムー寺に保管されています。






しかし、
彼はなぜ、
アメリカ大使館前で自殺したのでしょうか?

政権に対する抗議なら、
南ベトナム大統領官邸前なのでは?









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