パノラマ銀座縦走(二日目) 
燕山荘 〜 常念小屋

北アルプスパノラマ銀座縦走二日目です。

朝3時半。

トイレに行こうと、
シェルターを出ると、

『ゲッ、雪やん!』



と思ったら、
白い石でした f^^;)






トワイライト
トイレから戻り、
もう少し寝ようと思ったのですが、
寝れません。

なんせ、
昨日は6時半には寝てますからね。



と言うことで、
ちまちま出発の準備をしてたら、

朝日が登って来ました。










皆さんも小屋やテントから出てきて、
眺めてはります。










燕山荘が赤く染まってます。



もちろん、

燕岳も。

これって、
モルゲンロートって言うんですかね?






今日も天気は良さそうです。







燕山荘 〜 大天荘
準備を整え、
菓子パンをかじり、
コーヒーを飲み、
最初の目的地、
大天井岳の山小屋「大天荘」を目指して、

スタート(06:30)



『はい』






槍を目指すように進んで行きます。



と言うか、
このパノラマ銀座ルートは、
燕山荘から蝶ヶ岳に至るまで、
ほんの一部を除いて、
常に槍が見えています。

さすが、
北アルプスのランドマーク、

槍ヶ岳。






安曇野はまだ雲の下。






正面に二つに割れた大きな岩が見えてきました。



この割れた岩の間を抜けると、



蛙岩(ゲイロイワ)(07:00)

積雪期には、
この岩の間を抜けるそうですが、
雪の無い今は、
左側の巻き道を通ります。

この巻き道、
逆に雪が有れば、
危なくて通れないと思います。






蛙岩を巻くと、
その後しばらくは、
アップダウンの少ない稜線歩きです。


 
そして、
少し進むと、
2,678mピークがあります。

↓↓↓は、

2,678mピークから進行方向を撮ったもの。

正面に大天井岳が見えて来ました。






大下りノ頭(07:30)



「大下り」と言っても、

実際は「小下り」ですが。

右上のピークが、
大天井岳。

正面の小ピークは、
為右衛門吊岩ですかね?






下った後は、
登り返します。

最初は尾根の左側(東側)を進み、

岩場を登って、
稜線を越え、



尾根の右側(西側)に出ます。







このあたりの登山道の両脇には柵が張られていますが、
コマクサを保護しているのでしょうか?

正面のピークが大天井岳、
その手前の小ピークが2,699mピーク。






正面が2,699mピーク。



右下に写ってる青いザックのお兄ちゃん、
実は、
燕山荘のテン場で、
私の隣にテントを張ってたお兄ちゃんでして、
歩くコースも同じだったので、
3日間一緒に歩いたんです。

一緒と言っても、
彼は私と違って若くて足も速いので、
各自自分のペースで歩いたんですけどね。

と言うことで、
今後ちょくちょく登場します、
後ろ姿だけですが(笑)






この2,699mピーク、
登ることも出来るみたいですが、

登山道は右側から巻いています。

ヘタレなおっさんにはピーク越えは厳しいので助かります。












大天井岳が迫ってきました。

大天荘やそこに向かう登山道が斜面にはっきり見えます。



大天井岳の手前に見える岩場は、
「切通岩」だと思うのですが、
その「切通岩」で、

『んっ?』



先行のオッちゃんが変なとこに下りて行きます。

Xマークが見えへんのか?



慌てて、

『オッちゃん、
 そっち違う!』

『そっちは崖や、
 左や、左!』




左に行くと、
鎖と梯子がありますが、
オッちゃんが行った先は、
20m程垂直に落ち込んでいるんです。



危ない、危ない。

目の前で滑落なんて、
やめてよ、ホンマ。






梯子を下りると、
前方の壁に、

喜作レリーフ(09:00)

本名「小林喜作」、
大天井岳から槍ヶ岳に至る「喜作新道」を開拓した人で、
名山案内人であり、
槍ヶ岳直下の殺生小屋の創設者であり、
名猟師でもあったそうです。

この人がいなかったら、
「表銀座」は無かったかもしれないんですね。






ここからが、
大天井岳への取り付きとなります。



喜作レリーフ横の梯子を登り、
少し行くと、



槍ヶ岳方面と常念岳方面の分岐(09:10)



振り返ると、

歩いて来た登山道が稜線上に見えます。



この分岐を、
右に行くと喜作新道、東鎌尾根を通って槍ヶ岳へ行く、
「表銀座」ルート。

左に行くと大天荘を通って常念岳方面へ行く、
「パノラマ銀座」ルート。



ここで、
タバコ休憩をしてると、
先程絶壁を下りようとしたオッちゃんがやってきました。

オッちゃん『槍ヶ岳に行くのはこっち?』
私    『はい、
      槍に行くのですか?』

オッちゃん『うん』



実は、
ここから表銀座ルートを行くと、
大天井岳の東側をトラバースして、
大天井ヒュッテまで行くのですが、
この部分が核心部でして、
結構危ない箇所があるらしいんです。

私    『この先、危ないので、
      気をつけて下さいね』
オッちゃん『大丈夫、
      ゆっくり行くから』

と言いながら、
行ってしまいました。



「ゆっくり」って問題じゃないんだけど、
本当に大丈夫なんやろか?

気にはなったのですが、
どうしようもないので、
私も大天荘を目指してスタートしました(09:20)






ここからは、
大天井岳の東側をトラバース気味に登って行くのですが、
結構な急登なんです。

急登になると、
一気に速度の落ちる、
私。

頻繁に休憩しながら登ります。



おっ、
後400mね。



しかし、
平地で400mと言えば直ぐですが、
重たいザックを担いで、
しかも急登。

どのくらいかかるんでしょうか?






かなり、
登って行くと、

げっ、
まだ100mしか登ってないの?



いつも思うのですが、
登山道で書かれている距離って、
何の距離なんでしょうかね?

歩く距離とは思えないのですが。



な〜んて、
ブツブツ言いながら登って行くと、

後200m。

しかし、
一向に大天荘が見えないのですが。






悶絶しながら登って行くと、

残り100m。






そして、
見えてきました、

大天荘。

後少し。






で、
やっとこさ着きました、

大天荘(10:10)



燕山荘を出発して、
3時間と40分ですか。

コースタイム通り。

やれば出来るやん(笑)






先行していたお兄ちゃんは、
ザックがデポしてあったので、
既に大天井岳に登ってるようです。



ですが、
私は、

プシュ〜。






大天荘 〜 大天井岳 ピストン
ビールを飲み終え、
私も大天井岳を目指します。



ガレ場を登って行きます。






ピークやと思ったら、

その向こうが本当のピークでした。

このパターンは本当に疲れます。






大天荘から約10分、

大天井岳頂上。

標高2,922m、
常念山脈の最高峰ですね。






登ってきた方を振り返ると、

これから向かう、
常念岳が見えます。

この稜線を歩くんですね。



少し右に目をやると、

明神岳や奥穂。

中央を流れてるのは、
梓川ですかね?






反対方向は、

歩いてきた稜線が見えます。



これまた、
少し左に目をやると、

烏帽子岳や三ッ岳、野口五郎岳などの、
「裏銀座」ルートの稜線が見えます。






そして、
西には、

ド〜ンと、
槍ヶ岳と穂高連峰。

手前の尾根が喜作新道、
そして、
そこから槍ヶ岳に続く尾根が東鎌尾根で、
「表銀座」ですかね?



しかし、
槍や穂高、
かっこ良い。

山屋さん達が憧れるのもわかるような気がします。

私には無理ですが(笑)






大天荘 〜 常念小屋
大天荘まで下りて来て、

昼ごはんを頂きます。



今日のお昼は、

豚汁セット。

メッチャ美味いですが、
入れ物に比べて量が少ないような、、、



いやいや、
贅沢ですね。

美味しゅうございましたです。






昼ごはんを食べ終え、
常念岳の山小屋「常念小屋」を目指して、

スタート(11:30)






東天井岳の取り付きまでは、
穏やかな稜線上を歩いて行きます。




アップダウンも少なく、
天気も良く、
気持ち良い稜線歩きです。






振り返ると、

大天井岳や大天荘。



西には、

槍や穂高。



正面は、

東天井岳。






東天井岳には登れるようですが、
登山道は右に巻いています。

右下に見えてる石積みは、
「旧二股小屋」の跡らしいです。






東天井岳の鞍部の道標(12:30)



ここから、
直角に曲がって、

ハイマツの中を一旦下ります。

正面のピークが横通岳、
その向こうが常念岳です。

常念岳取り付きの常念乗越を目指します。






横通岳の取り付き。

ここもピーク越えではなく、
途中から右に巻きます。

ホンマ、
助かります(笑)



巻き道から振り返ると、
右に下ってきたハイマツの中の登山道が見えます。

結構下ったんですね。






横通岳を巻くと、
穏やかな下りとなります。



そして、
正面の小ピークを巻くと、

こんな案内が。

もう少しのようですね。

距離が書かれていないので、
若干不安もありますが。





で、
見えてきました、

常念小屋。

正面が常念岳です。



『おしっ!』

と気合が入ったのですが、
ここから長かった。



ガレ場を下り、
林に入るのですが、
林の中は全く展望が無いので、
小屋までの距離感がつかめず、
重力に任せてひたすら下ります。



そして、

林を抜けました。

先の写真を撮ったとこから、
ここまで20分もかかりましたよ。






で、
やっとこさ着きました、

常念乗越(14:40)






そして、
この先には、

常念岳。

明日はこれを越えて蝶ヶ岳に行くのですが、
キツそうですねぇ〜。






でも、
それは明日のこと。

今日は、

常念小屋で、
テン場の受付をし、



ここでお泊まりです。

奥のテントは、
一緒に歩いてるお兄ちゃんのテントです。



このテン場も、
ロケーションは最高ですね。






晩ごはん
今日も晩ごはんは、
小屋で頂きます。

テン場の受付時に申し込んでおきました。



指定の時間に行ってみると、

小屋の中にはストーブが焚かれていました。

行動時は天気も良くて暖かだったんですが、
さすがに5時くらいになると冷えて来て、
私は上下ともダウンを着ていました。

確かこの時、
外は5〜6℃だったと思います。






↓↓↓が今日の小屋飯。

メニュー的には、
昨日の燕山荘とほぼ同じです。

何れにしても、
野菜が食べれるのは嬉しいです。






食事を終え、
テントに戻り、

コーヒーを煎れ、
それを飲みながら、



穂高連峰に沈む夕日を眺めます。




今日は、
燕山荘をスタートし、
大天荘(大天井岳)を経て常念小屋まで。

この間はあまりアップダウンもなく、
ほぼコースタイムで歩けました。



ですが、
明日は、
今回の縦走で一番キツイと思われる、
常念岳を越えて蝶ヶ岳まで。

なんせ、
常念岳越えをはじめとして、
大小4つのピーク越えですからね。





と言うことで、
体力温存の為に、
まだ6時半ですが、

寝ます。

って、
他にすることが無いんですけどね。




パノラマ銀座縦走
前日
一日目 中房温泉登山口 〜 燕山荘
二日目 燕山荘 〜 常念小屋
三日目 常念小屋 〜 蝶ヶ岳ヒュッテ
四日目 蝶ヶ岳ヒュッテ 〜 上高地








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