猫耳の鹿島槍に登ってきた 
二日目 扇沢駅 〜 冷池山荘

冷池山荘のテン場、剱・立山を望む絶好のロケーション





朝6時半前、
着きました、

扇沢駅。



今日は、
これから、
柏原新道を登って種池山荘、
種池山荘から爺ガ岳を越えて、
冷池山荘まで行きます。

予定では6時間、
標高差にして約1,300mを登ります。






しかし、

早くもチケット売り場には人が並んでいます。

まだ6時半で、
窓口は開いていません。

今日は平日で、
始発は7:30なんですけどね。

おそるべし、
立山黒部アルペンルート。







扇沢駅 〜 冷池山荘
では、

スタート(6:55)



振り返ると、

チケット売り場にどんどん人が並んでいます。

それに比べて、
鹿島槍を目指す人は、
私一人。

『俺も立山に変更しようかしら』






扇沢駅 〜 柏原新道登山口
まずは、
柏原新道の登山口を目指して、

立山黒部アルペンルートの車道を大町方面に戻ります。






10分程下って行くと、

柏原新道登山口(07:05)

しかし、
この下り、
帰りは微妙にシンドいかもしれませんね。






柏原新道登山口 〜 種池山荘
まずは、

登山届けを提出。



そして、

柏原新道に取り付きます(07:10)



この柏原新道は、
種池山荘や冷池山荘オーナーの柏原正泰さんが、
自らツルハシやスッコプを手に持ち、
独力で開いた登山道だそうです。

1964年(昭和39年)頃から3年程柏原が測量しルートの選定がなされ、大町市当局から建設業者に発注された工事であったが、3年間で1,500 mほどの山道がつけられた程度だった。柏原はこれに業を煮やして、自らの手で残りの4,800 mの部分を含め1年間で扇沢から種池山荘までのルートを完成させた。
Wikipedia - 爺ヶ岳

ありがたや〜。




『はい、
 気をつけて登りまっす!』






どのお山も大体そうなのですが、

柏原新道も取り付いたとこから急登です。
 
しかも、
樹林帯。



いつも愚痴ってますが、
樹林帯のハイクアップって、
ほんま辛い ><

見晴らし無い、
風無い、
超暑い(熱い)

柏原新道のCTが3時間と50分、
4時間もこんな状況が続くのかと思うと、
早くも心が折れます。

スタートして、
まだ15分しか経ってないんですけどね。



でも、
そんな変化ない登山道でも、
ちょっとしたポイントが何箇所かあるんです。

最初に出てくるのが、

ハッ見ベンチ(07:50)

「ハッ見」の意味は、
おそらくここから八ヶ岳が見えるんだと思います。

今日は、
雲で見えなかったのですが。

ベンチがあるので、
休憩ポイントなんでしょうね。

でも、
ここは暑かったので、
休憩なしで次に進みます。





こう言うちょっとした案内も、
退屈な登りに変化をつけてくれます。



ここですね。

しかし、
このような案内を含めて、
登山道の整備等、
小屋の人達が行うのでしょうが、
ほんま、
ありがたいことです。






ケルン(08:12)

ここまでは、
完全に樹林帯の中だったのですが、
この辺りから、
西側の展望が開け、

左側に後立山連峰の主稜線が見られます。



しかし、

種池山荘まで3時間半もかかるのね?

こんな案内はいらんわ。





中央左のピークが針ノ木岳、
その右がスバリ岳ですね。



左のピークは鳴沢岳ですかね?

黒部立山アルペンルートのトロリーバスは、
この下を貫いて、
黒部ダムまで行ってるんですよね。

しかし、
よく作りますよね。

ほんま凄いわ。

中央に、
新越山荘が小さく見えています。






駅見岬(08:33)

「駅見」の意味は分かります。

ここから、

扇沢駅が見えます。

「岬」は「ざき」と呼ぶそうで、
柏原新道と尾根が交差する場所らしいです。






一枚岩(08:54)

探したのですが、
岩は見つからず。






土の道から石の道に変わりました。



と思ったら、

石畳(09:15)

分かりやすい。






水平道(09:22)



確かに、

水平な道です。



で、

水平岬(09:27)






石ベンチ(09:34)

ここまで休憩無しで登って来たので、
ここで休憩します。



正面に見えるのは岩小屋沢岳でしょうか?

違う?



ここで、
塩分補給。

最近、
ハマってる乾燥野菜と乾燥フルーツ。






特にお気入りが、

梅干し。

乾燥させると、
塩辛さも少し抜けて、
とても食べやすいです。

今回は、
梅干し、トマト、オレンジを持って来ました。

市販のドライフルーツと違って、
甘くなく、
喉が乾かないので、
行動食としては気にいってます。



15分程休憩し、

再びスタート(09:49)






アザミ沢(09:52)

ここは、
夏の早い時期には残雪があるそうです。

今は、
面影もありませんが。






 『はい!』



続いて、

 もう一丁。



ここですね。



確かに落ちて来そうです。





富士見坂(10:12)

どこのお山にもある、
「富士見」

でも、

何も見えません。






鉄砲坂(10:21)

ここから、
種池山荘手前まで急登が続きます。






急登を登りきった所が、

森林限界ですかね?



そして、
その先に、
見えて来ましたよ、

小屋が。



で、

種池山荘(10:34)

『ふぅ〜、
 やっと着いた』






種池山荘は、
今日の目的地冷池山荘、
岩小屋沢岳と鳴沢岳の鞍部に建つ新越山荘と同じ、
柏原正泰さんがオーナーの小屋です。

柏原新道を作った人ですよね。

ここには、
テン場もあります。






ちょっと早いですが、
お昼にします。

今日は、

おにぎり。

家から担いで来たので、
かなり変形していますが、
味はノープロブレム。

扇沢駅でも、
朝ごはんとして食べたんですけどね。






種池山荘 〜 爺ヶ岳
オニギリを食べ終え、
冷池山荘を目指して、

スタート(11:00)





山荘の周辺にはチングルマが群生しています。

残念ながら、
花は終わっていますが。

チューリップしか花の名前を知らなかった私ですが、
流石にこれだけ登ると、
少しくらいは覚えます(笑)






ガッスカスの中を進んで行きます。






正面に見えて来たのが、
爺ヶ岳南峰です。



このガレ場を登ってると、



おっ!、

ライチョウさん発見。



雛ですね。



まだ、
親離れの時期では無いので、
近くにお母さんがいると思うのですが、
見つけられませんでした。



日本では3,000羽くらい生息しているらしのですが、
もっといるのでは?

なんせ、
私、
どこの山に行っても見かけるのですが。



しかし、
ハイカーの増加に伴い、
登山道周辺のハイマツ帯が踏み荒らされ減少しており、
生息域が減少し、

さらには、
ハイカーの持ち込むゴミに混じる病原体や、
人が持ち込む各種の菌に感染し、
生息数も減少してるのも確か。

彼らの生活の場にお邪魔してるのは、
私達人間。

気をつけたいもんです。



種池山荘に貼ってありました。






爺ヶ岳南峰分岐(11:42)

このまま巻いて行こうかと思ったのですが、
明日は、
鹿島槍からの帰りなので、
きっとシンドイと思い、

登ってみることに。






で、
サクッと、

爺ヶ岳南峰山頂(11:45)



この稜線の先が鹿島槍なのですが、、、


残念。



稜線上に、
今日の目的地、
冷池山荘が見えています。

まだまだですね。






爺ヶ岳〜冷池山荘
冷池山荘目指して、

スタート(11:56)

正面に見えるのが爺ヶ岳中峰、
その左が北峰ですかね?






爺ヶ岳は富山側を巻いて進みます。

右のピークが中峰。






爺ヶ岳中峰分岐(12:07)

ここは、
このまま巻いて進みます。

なぜ、
中峰山頂に行かないのかって?

シンドイから。



この後、
もう一箇所中峰の分岐がありました。






巻道を進んでいると、



おっ!、

イワヒバリさんがいます。

イワヒバリさん『どこに行くピヨ?』
私      『冷池山荘まで』



イワヒバリさん『ついて来るピヨ』

と言って(言ってませんが)、
私の前を歩き始めました。

100mくらいに渡って私の前を歩いて行き、

イワヒバリさん『ここから真っ直ぐ行くピヨ』

と言って、
今歩いて来た方に飛んで帰って行きました。


まぁ〜、
擬人化してますが、
マジ、
そんな感じでした。

ライチョウもイワヒバリも、
人間に慣れてると言うか、
人間を敵と思ってませんね。






一旦樹林帯に入ります。






樹林帯を抜けると、
稜線に出ます。






冷乗越(12:55)

「つべたのっこし」と読むようです。

左は赤岩尾根で、
下ると、
大谷原の登山口に下りるようです。

鹿島槍の登山ルートには、
今私が歩いてる柏原新道〜爺ヶ岳〜鹿島槍、
五竜〜八峰キレット〜鹿島槍、
そして、
この大谷原〜鹿島槍の三つがあるそうです。

バリエーションは別ですが。






再び樹林帯に入り、
下って、
登り返すと、
見えて来ました、

小屋が。






で、
着きました、

冷池山荘(13:10)

扇沢駅を出発して、
6時間と15分ですか。

ジャストCTですね。

しっかし、

『長かったぁ〜』






今日のお宿
山荘で、
テン場の受付をし、
チャチャっと設営、、、



とは行きません。



まずは、

山荘の休憩場で、



なま〜。

毎度言いますが、
山小屋で生を始めた人に感謝状を送りたい、
ほんま。


クッ○暑い中、
6時間も歩き続けて、
生。

感激もんの美味さですわ。






で、
なんで、
先にテントを張らないかと言うと、
ここ、

小屋とテン場がかなり離れているんです。

左上の土の部分がテン場です。

だからかどうか分かりませんが、
北アルプスでは、
一般的にテン場の使用料は1,000円なのに、
ここは700円。






さて、
生も飲んだので(2杯いきました)、
テン場に行きます、
と言うか、
登ります。

これが、
結構急登なんですよ。



元々は、
右の崖のところを歩いてたようですが、
危険なので、
林の中に迂回路ができていました。

テン場にはトイレがないので、
酔っ払って、
この崖道を下って、
小屋まで行くと、
絶対に落ちる自信があります。

良かった。






で、

テン場。

ここは、
鹿島槍への登山道でして、
稜線上に作られています。

もちろん、
水場やトイレは有りません。

平らなところは少なくて、
どこも微妙に斜めになっています。



この稜線上から少し下ったとこにもスペースが有り、

私にはそこに張りました。

雲に隠れてますが、
目の前は、
剱と立山です。



絶景のポイント。



しかし、
暑い。

とても、
テントの中では、
過ごせません。






と言うことで、
再び山荘に戻り、

プシュ〜。






山荘の前で、
山荘泊の皆さんとダベっていたのですが、
少し、
日差しも落ちて来たので、
テントに戻ります。



そして、

持ち込んだJIM BEAMをいきます。



今日のあては、

豚バラのハチミツ煮と煮卵。

家で作って、
持って来ました。

作り方は↓↓↓

豚バラ肉のハチミツ煮を使っていろいろと






陰って来ましたね。

やっと、
涼しくなりました、
少しですが。






今日のメインディッシュは、
先の豚バラを使った、

混ぜご飯。

すでに酔っ払ってるので、
ピントがあっておりませんが m(_ _)m

今回は、
アルファ米ではなく、
ちゃんとご飯を炊きましたよ。

私も、
アルファ地獄から抜け出せそうです(笑)






剱に陽が落ちていきます。

この時間がとても好きです。

明日は、
どんな日になるんだろう〜、
な〜んて、
思ったりして。






爺ヶ岳は雲の中ですね。





完全に陽が沈みました、
まだ少し明るいですが。



長かった1日も終わりました。

まだ7時ですが、
寝ます。



明日は、
朝一で、
鹿島槍にピストンし、
扇沢に下山します。

今日以上に、
長い日になりそうです。



では、
おやすみなさい。






猫耳の鹿島槍に登ってきた
一日目 出発
二日目 扇沢駅 〜 冷池山荘
三日目 冷池山荘 〜 鹿島槍 〜 扇沢駅








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