朝6時半、
眠い目を擦りながら、
やって来たのは、
JR紀伊田辺駅前のバス停。
これより、
バスで、
中辺路の起点「滝尻王子」に向かいます。
私と同じような格好をした人が多いです。
と言っても、
二人ですが。
ちなみに、
写真のお二人は台湾から来られたそうです。
中辺路もインバウンド率高そうですね。
滝尻王子
バスに揺られること約40分、着きました、
滝尻。
さすが、
中辺路の起点、
ここにはいろんな物があります。
バス停前の橋を渡って、
右にある三角屋根の建物が、
古道のインフォメーションセンター「熊野古道館」、
その前が「滝尻王子」です。
王子の手前にあるのが、
世界遺産の記念碑と、
休憩所。
左の建物は、
以前はお茶屋さんだったそうですが、
今は休憩所として使われてます。
で、
早速やって来ました、
「滝尻王子」
この王子は、
「九十九王子」の中でも、
格式の高い「五体王子」の一つで、
ここからが神域の始まりと言われてるそうです。
そう言われれば、
何かピーンと張り詰めた空気感。
社殿の前に、
宝篋印塔(左の塔)と並んで立つ笠塔婆(右の塔)は、
かって中辺路から熊野本宮までの1町(約109m)ごとに、
300本たてられていた町石(丁石)、
「熊野三百町石」だそうです。
現在では、
これを含めて5本だけが残ってるそうです。
しかし、
今でも、
「熊野三百町石」に代わる、
町石があるんです。
それが、
番号道標。
500m毎に、
このような番号道標が設置されているんです。
ここは起点なので、
番号ではなく「起点」と書かれていますけど。
ちなみに、
ゴールの熊野本宮が「76」の手前なので、
約38Km歩くんですね、
山道を。
結構、
あるなぁ〜。
滝尻王子 〜 不寝王子
最初は、不寝王子を目指します。
ソース:わかやま観光情報 - 滝尻王子〜継桜王子 その1 |
この最初の区間は、
0.5Kと距離は短いのですが、
つづら折りの急登が続きます。
滝尻王子さんに旅の安全をお願いし、
スタート(07:30)
昔、
参詣の時は、
横の富田川で、
身を清める「水垢離」を行ってから行ったらしいです。
私は、
昨晩お風呂に入ったので、
今日はパス。
で、
スタートして、
いきなりの急登。
こんな斜面を登っていくんですよ。
※この写真は後日撮ったものですが、
なぜに後日、再度ここに来たかは後程判明します。
小辺路もそうでしたが、
ここも取り付いた瞬間から急登が始まります。
まぁ〜、
それが、
熊野の神域の入り口と言われる由縁なのかもしれませんが。
いずれにしても、
朝一からキツいっす ><
つづら折りの急登を登ると、
最初に現れるのが、
「胎内くぐり」(07:40)
女性は、
この岩穴をくぐりぬけると安産すると言われてるそうですが、
メタボなオッさんでは絶対無理。
しかも、
安産は関係ないし、
パス。
胎内くぐりから少し登ると、
「乳岩」(07:41)
昔、
藤原秀衝さんが夫人同伴で熊野参りに来た時、
ここで夫人が急に産気づき、
この岩屋で出産した。
夫婦は赤子をここに残し熊野に向かったが、
その子は、
岩からしたたり落ちる乳を飲み、
狼に守られ無事育ったので、
奥州に連れ帰った、
と言う伝説があるらしいです。
しかし、
いかに熊野参りが大切だと言っても、
子供を残して行くなよ。
ってか、
身ごもった奥さんを連れて、
奥州からここまで来るなよ。
でも、
狼の子としてそのまま育てられれば、
「もののけ姫」だったのにね。
さらに急登が続きます。
そして、
「不寝(ねず)王子跡」(07:45)
不寝王子は滝尻王子とは違い、
社は無く、
石碑があるだけです。
中辺路の王子は、
社のある(残ってる)王子は少なく、
ほとんがこの石碑のタイプです。
王子や見どころには、
説明板が設置されています。
1行読むと眠くなり、
3行読むと気を失ってしまうので、
とりあえず写真だけ撮っておきます。
そして、
スタンプが、
ゲゲゲの鬼太郎の妖怪ポストに入っています、、、
『ゲッ!』
『滝尻でスタンプ押すの忘れた、、、』
あの急坂を下って、
再度登る気力体力はありません。
滝尻は、
後で考えるとして、
ここのスタンプを押して次に進みます。
気が動転してるのか、
スタンプ、
上下逆やし。
先行き不安なスタート。
不寝王子 〜 大門王子
次は、大門王子を目指します。
ソース:わかやま観光情報 - 滝尻王子〜継桜王子 その1 |
この区間は、
先の区間と異なり、
距離は5Kとかなり長いです。
そして、
高原熊野神社の前後を除いて、
ほとんど山の中を歩きます。
不寝王子を出発してからも、
まだまだ、
急登が続きます。
木の根っこが張り出した急登で、
古道歩きと言うより、
登山って感じです。
悶絶して登りきった所が、
「剣ヶ山経塚跡」(08:10)
ここは、
古くは神聖な場所とされていたらしいです。
ここから熊野本宮へかけて九品の門が建ち、
ここには最初の下品下生の門があったらしいです。
今は面影もありませんが。
ここからは、
やっと、
平坦な道になります。
飯盛山の展望台に上る分岐(08:20)
右に行くと古道ですが、
せっかくなので、
左に行って展望台に登ってみます。
「飯盛山展望台」(08:21)
なかなかの山並みです。
北アルプスの3,000m級の山並みとは違いますが、
こう言う山も結構好きかも。
三等三角点があったので、
とりあえず踏んでおきます。
ここからは、
下りになります。
嬉しい^^
下りと言っても、
階段だったり、
石畳だったりと、
バリエーションにとんでいますが。
舗装道に出ました。
で、
この舗装道を横断し、
再び山道に入ります。
こんな歩きやすい道もあるのですが、
それもわずか。
再び、
登ります。
で、
登って行くと、
「針地蔵尊」(08:40)
この地蔵さん、
歯の守り神らしいです。
願をかけ、
歯の痛みが取れたら、
鳥居を作って奉納するらしいです。
で、
その鳥居が↓↓↓
メッチャ控えめな鉄パイプで出来た鳥居。
賽銭箱もメッチャ控えめですが(笑)
針地蔵尊を過ぎたあたりから、
木の階段が始まります。
これが結構急でして、
登り弱い、
階段弱いの私には、
辛いッス><
登りきると、
某国営TVのテレビ塔があります。
ここから、
やっと平坦になります。
「夫婦地蔵」(08:55)
夫婦仲は円満みたいです(笑)
高原の集落が見えて来ました。
そして、
ここからは、
舗装道歩きとなります。
普通、
山道と違って、
舗装道を歩くのは、
面白くないのですが、
中辺路の集落沿いにはいろんな物があって、
結構楽しいです。
動物対策?
それとも、
人間対策?
素敵な案内板。
木工ギャラリー。
お気軽にみてみました。
結構、
気になった物があったのですが、
持って歩く訳にもいかず、
スルー。
そんなこんなで、
時間を取られたのですが、
着きました、
この神社は、
九十九王子には入っていませんが、
高原王子権現とも呼ばれ、
古道中の神社で最も古い神社建築らしいです。
楠の巨木(御神木?)も立ち、
神聖な雰囲気を醸し出しています。
もちろん、
今後の旅の安全をお願いしときました。
ここには、
休憩するベンチもありますが、
すぐこの先に、
「高原霧の里」と言う休憩所があるので、
そちらで休憩するのが良いと思います。
で、
その、
「高原霧の里」(09:14)
とりあえず、
ここで休憩です。
高原は「霧の里」とも呼ばれ、
特に早朝は霧が美しいそうです。
霧がなくても、
ここから見る山々は美しいですが。
ここは、
ネット情報では、
草もちが美味しいと言うことだったのですが、、、
土日・祝日だけなのね、
期待してたのに。
しかし、
Wi-Fiが使えるんですね。
ここ高原は、
中辺路歩きのエスケープポイントで、
中辺路と並行して走っている国道311号線に出られます。
国道にはバスが走っているので、
それを利用して田辺や本宮、
また次の王子等に行くことが出来ます。
ここ高原霧の里の駐車場からも、
「栗栖川」バス停に行けるようです。
休憩を終え、
再び大門王子を目指します(09:30)
山道ではありませんが、
かなりの急坂が続きます。
この道沿いの家には、
「旧旅籠」の看板が掛けてあります。
昔はこのあたりは宿場として栄えたんでしょうね。
可愛い水車。
こんなん、
売ってます。
中辺路は、
道沿いにいろんな物売ってます。
先のお店?の横の水場。
小辺路もそうでしたが、
中辺路もあまり水の心配は要りません。
「庚申さん」(09:40)
庚申さんを過ぎると、
再び山道となります。
『了解!』
「一里塚跡」(09:50)
立派な休憩所があります。
ここを過ぎたあたりから平坦な道が続きます。
10番道標。
と言うことは、
滝尻から5K程来た訳ですね。
まだまだ、
先は長い。
「高原池」(10:03)
この道を歩いてて、
気になったのが、
これ。
ケルン?じゃないですよね。
でもね、、、
メッチャ多いんです。
微妙なバランス感覚。
これ以上は無理やね。
石版ジェンガ。
二人で歩いてたら、
勝負してるね。
積んでるのは、
石だけではありません、
松ぼっくり。
と言うことで、
私も積んでみました(笑)
話は戻って、
池を過ぎると、
再び、
階段の登り。
で、
階段を登ったところが、
「大門王子跡」(10:10)
昔は大きな鳥居があったそうで、
この名前がついたそうです。
この社は最近造った物のようですね。
そして、
説明板の石には、
3本足の八咫烏。
今までの王子では気がつきませんでしたが、
滝尻や不寝王子でも、
刻まれていたのでしょうか?
これから、
注意しよう。← みんな刻まれていました。
大門王子 〜 十丈王子
次は、十丈王子を目指します。
ソース:わかやま観光情報 - 滝尻王子〜継桜王子 その1 |
この区間は、
距離は1.5K、
小さなアップダウンを繰り返し、
十丈王子まで登っていきます。
全て、
山の中を歩きます。
「十丈王子手前の休憩所」(10:38)
このすぐ先に十丈王子があり、
そこで休憩するのが良いと思います。
特に、
トイレは、
使わない方が賢明です。
で、
その、
「十丈王子跡」(10:40)
このあたりを十丈峠と言うそうです。
なので、
十丈王子。
昔は茶屋等が数軒あり、
参詣する人達の休憩ポイントだったらしいです。
今も、
ベンチと、
綺麗なトイレがあるので、
休憩ポイントしては良いのではないでしょうか。
千葉からソロで来たと言う、
山ガールのお姉さんが、
コーヒーを飲んでました。
と言うことで、
私もタバコ休憩。
十丈王子 〜 大坂本王子
次は、大坂本王子を目指します。
ソース:わかやま観光情報 - 滝尻王子〜継桜王子 その1 |
この区間は、
距離は3.9K、
全て山の中を歩きます。
途中の上多和茶屋跡まではアップダウンを繰り返して登り、
以後は下りとなります。
十丈王子からは登りとなります。
「小判地蔵」(10:55)
小判を口にくわえたまま、
行き倒れになった人を祀ったものだそうです。
まぁ〜、
いくらお金を持っていても、
食料や水が無いと、
山行きは厳しいと言う教えですかね。
でも、
山行きには現金も必要ですけどね、
山小屋でカードは使えませんから(笑)
「悪四郎屋敷跡」(11:00)
十丈の悪四朗は伝説上の有名な人物らしく、
力が強く、
頓智にたけてたと云われたそうです。
悪四朗の「悪」は、
悪者のことではなく、
勇猛で強いというような意味である、
らしいです。
良い人なんや。
ここからは、
下りとなります。
「一里塚跡」(11:15)
このあたりも緩やかな下りです。
道も穏やかで、
とても歩きやすいです。
と、
油断してたら、
いきなりの急登。
急登を登りきった所が、
「上多和茶屋跡」(11:24)
昔は、
この茶屋以外にも、
多くの茶屋があったそうです。
ここらが、
中辺路で一番高いとこになるんでしょうか、
滝尻王子から600m程登って来ました。
と言うことで、
ここからは下っていきます。
「三体月伝説説明板」(11:38)
旧暦の11月23日には、
月が3つに見えるという伝説があるところです。
しかし、
ここから見えたんやろか?
見えそうには思えんけど。
20番道標。
10K通過。
今日のゴールは、
34番なので、
まだまだです。
「林道出合」(11:43)
林道を横断して、
再び山道へ。
ここからは、
結構急な石畳の下りとなります。
雨が降ってれば、
滑りそうです。
重力に任せて、
転げ下りてきた所が、
「大坂本王子跡」(11:57)
ここには、
石碑と、
「熊野三百町石」の笠塔婆だけが残っています。
大坂本王子 〜 近露王子
次は、近露王子を目指します。
ソース:わかやま観光情報 - 滝尻王子〜継桜王子 その2 |
大坂本王子から下りが続き国道311号線に出ます。
そこから少し登ると近露王子です。
途中に、
牛馬童子像があります。
距離は2.1Kと、
そんなにありません。
大坂本王子から下ります。
そして、
見えてきたのは、
国道311号線。
まっすぐこのまま進めば古道ですが、
国道の向こう側にあるのは、
当然、
寄ります。
と言うか、
ここでお昼ごはん。
朝は、
紀伊田辺駅の売店で菓子パンをかじっただけなので、
お腹が空きました。
ここは、
お土産なども売っていますが、
ちょっとした食事も取れます。
で、
こんなもん行ってみました。
カレー。
一応、
ザックの中には、
簡単な食材も入れてるのですが、
作るの面倒だし、
こっちの方が絶対うまいですからね。
ここには、
「牛馬童子口」バス停があるので、
エスケープすることも出来ます。
カレーも食べ、
タバコも吸い、
トイレにも行き、
再び、
近露王子を目指します。
国道を横断して、
元の古道に入ります(12:45)
向こうに座ってる兄ちゃんは、
シンガポール人でして、
友達と二人で中辺路を歩いてるとのこと。
あそこに座って、
お弁当を食べています。
私『道の駅のベンチで食べたら?』
彼『何も買わないし、
ここでいいです』
謙虚なシンガポーリアンです。
彼らとは、
ここまで、
抜きつ抜かれつ。
実は今晩の宿も一緒だったんですけどね。
今後、
ちょくちょく登場します(笑)
古道に戻り、
階段を上ると、
一旦舗装道に出ますが、
再び、
山道へ入ります。
少し登ると、
「一里塚跡」(12:59)
そして、
さらに登って、
「箸折峠」(13:00)
この、
箸折峠から少し登った所にあるのが、
中辺路のスーパースター、
私もこれが見たかったんですよね。
実物を見るまでは、
大きいものかと思ってたのですが、
かなり小さい。
隣は役行者さんですかね?
童子(花山法皇の熊野詣の旅姿らしい)が、
牛と馬にまたがっています。
常識ではありえませんが、
そこは神の世界。
「苦しいときは牛のように粘り 強く、
楽な道は馬のように軽快に」
と、
中辺路の歩き方の極意を教示しています。
しっかし、
お顔の色がすぐれない。
お疲れなんでしょうか?
※実際は、
数年前に何者かによって首を折られて壊されたそうで、
新しく付け替えたそうです。
そんな罰当たりな奴がいるなんて、
信じられへんわ、ほんま。
でも、
牛馬童子のスタンプ、
可愛い^^
牛馬童子像を過ぎると、
急な下りとなります。
そして、
近露の里が見えて来ました。
牛馬童子のモデルの花山法皇は、
藤原氏の策略にあって出家とともに皇位を失い、
呆然とした心境のまま都を離れ熊野御幸に旅立ち、
先の箸折峠で萓の茎を折って箸にして食事をとろうとしたところ、
茎から露がしたたり落ちたらしいです。
法皇は、
『これは血か、露か?』
と物哀しげに側近にたずねたらしいです。
なので、
麓の里を、
「ちか、つゆ」→「近露(ちかつゆ)」、
峠は、
「箸折峠」と呼ばれるようになったそうです。
ふ〜ん、
その前まで名前はなかったんやろか?
一旦、
舗装道に出ますが、
すぐに山道へ入っていきます。
そして、
再び、
舗装道。
橋(北野橋)を渡ると、
右手にあるのが、
「なかへち美術館」(13:30)
建物的には嫌いではないのですが、
この場にはそぐわないような。
余計なお世話ですかね。
ベンチも個性的やし。
まぁ〜、
そんなことは置いといて、
次に進みます。
箸折茶屋(13:36)
茶屋と言うから、
茅葺の家を想像していましたが、
立派な食堂でした。
ここ、
足湯もありました。
浸かっていこうかと思ったのですが、
後少しでゴールなので、
我慢。
それより気になったのが、
黄色い旗。
これも、
我慢、我慢。
この近露の里、
中辺路の中では比較的大きな里でして、
お宿やいろんなお店があります。
それらを見るのが結構楽しい。
旅館「月の家」
「近露王子」バス停。
まるで、
昭和。
こういう雰囲気、
好きです。
近露には、
このバス停以外にも、
「観音寺前」や「中辺路美術館」等のバス停があるので、
エスケープすることも出来ます。
「ちかの平安の郷 かめや」
古民家を利用したカフェです。
この古民家、
近露出身の画家、
野長瀬晩花が10代まで過ごした生家とのこと。
彼の作品は、
先の美術館にも展示されてるそうです。
同じく、
古民家を利用した、
「奥 JAPAN」
ここ、
なんだろうと思い、
入って聞いてみると、
なんと、
イギリスの旅行会社の事務所なんですって。
スゲェ〜、
さすが世界遺産、
熊野古道です。
こちらは、
旧旅籠を利用した、
「道中みゅじあむ山形屋」
清楽窯展と言うのを開催してましたが、、、
これは、、、
違うやろ。
いろんなお店を覗いたり、
自撮りしたり(笑)、
中々進みません。
でも、
良いんです。
今日の宿は、
後少し先の継桜王子。
時間はまだたっぷりありますから。
な〜んて、
余裕をかましてたのですが、、、
こんなとこに来ました。
まっすぐ進めば、
次の比曽原王子なのですが、
左に登って行くと、
「野長瀬一族の墓」があると言うことで、
寄って行くことに。
「野長瀬一族の墓」(13:50)
南朝に仕えた、
「野長瀬一族」の墓ですね。
とても綺麗に整備されており、
今でも大切にされている事が分かります。
さて、
それでは、
次の比曽原王子を目指しますか。
って、
あれ?
『んっ?』
『近露王子が無いっ!』
完全に忘れておりました(笑)
近露王子は、
北野橋を渡ってすぐ左にあったんです。
私は橋を渡って、
右の「なかへち美術館」に行き、
その後、
そのまま進んじゃったんです。
戻ります。
で、
あらためまして、
「近露王子跡」(14:05)
この王子は、
中辺路の王子のなかでも歴史が古いと言われています。
いろんな石碑がありましたが、
読めないので、
パス。
近露王子 〜 比曽原王子
次は、比曽原王子を目指します。
ソース:わかやま観光情報 - 滝尻王子〜継桜王子 その2 |
ここから、
比曽原王子までは、
一部分を除いて、
全て舗装道で、
登りが続きます。
先の、
「野長瀬一族の墓」の分岐まで戻ってきました(14:15)
もともと、
体力気力の無いヘタレなオッサン、
この往復はきつかった。
「野長瀬一族の墓」の分岐を過ぎ、
近野小学校を左に、
近野中学校を右に見て進み、
お茶目な案山子を見ながら進むと、
山道に入ります。
ここが、
楠山坂登り口(14:28)
やっぱ、
古道は山道が良いですよね。
ですが、
少し登ると、
山道はすぐに終わり、
再び、
舗装道に出ます。
ここからは、
舗装道歩きとなります。
30番道標。
15K来たんですね。
今日のゴールは34番の手前なので、
後少し。
野中の集落に入ってきました。
民宿「いろり庵」
この民宿の前に、
興味深い案内板がありました。
「乙女の寝顔」なんて素敵な名前で呼ばれるお山の事や、
日本狼はここ紀伊山地が最後の生息地だったとか。
どれが、
「乙女の寝顔」なんやろ?
水道が通ったと言う記念碑。
野中は水不足の土地で、
昔は、
『娘を野中には嫁にやるな!』
と言ういい伝えがあったくらい、
水には苦労したそうです。
31番道標を過ぎ、
舗装道から少し上がった所に、
「比曽原王子」(14:50)
殆どの王子にはスタンプが用意されているのですが、
この王子は、
数少ないスタンプの無い王子です。
まぁ〜、
手前の近露王子と、
この先の継桜王子に完全に食われてますね。
比曽原王子 〜 継桜王子
次は、いよいよ今日のゴール、
継桜王子です。
ソース:わかやま観光情報 - 滝尻王子〜継桜王子 その2 |
この区間は、
1.2Kと距離は短く、
全て舗装道を歩きます。
左の道を登っていきます。
公衆トイレ、
100先から1000m先に移設したのか?
鈴鹿の130Rに匹敵する高速コーナー。
確かに、
コースアウトしたタイヤ跡が、、、
「一里塚跡」(15:05)
打ちっ放しもあります。
テーマパークもあります。
よく出来てます(笑)
ハロ〜 (^ ^)V
あらら、
距離無くなってるし(笑)
そして、
藁葺き屋根の家が見えて来ました。
左を見ると、
「継桜王子」(15:15)
やっと着きました、
今日のゴールです。
ここは、
「跡」ではなく、
今でも「王子」です。
鳥居をくぐると、
空気が一変します。
あの水木しげるさんが、
『絶対ここには妖怪がおる!』
と断言したそうですが、
うん、
ほんまにおるね(怖)
社の前の巨木。
屋久杉に対抗できるんちゃう?
そして、
こちらが、
有名な、
全ての枝が一方(南:那智山)方向に伸びてるという、
ひまわりのような杉です。
そんな姿から、
古くから信仰の対象となってきたらしいのですが、
明治末期の神社合祀で、
伐採の危機にさらされたのですが、
あの世界的な博物学者、
南方熊楠さんによって守られ、
我々は今でもこの姿を見ることが出来るんです。
熊楠さん、
偉い!
ここまで、
全てのスタンプを押して来ました、
滝尻は押してませんが(涙)
今日、
最後のスタンプです。
集めましたねぇ〜。
祈りの道が、
若干スタンプラリーの様相を呈してきましたが、
お祈りしながら押したので、
神さんも許してくれると思います、
うん。
先程見えた藁葺き屋根が、
「とがの木茶屋」
昔は民宿として使っていたそうですが、
オーナーが高齢となり運営出来なくなり、
今は市が無償で借り上げて、
休憩所兼情報発信の場として使用してる、
と、
中にいたオバちゃんが話してくれました。
しかし、
立派な茅葺き屋根。
これを維持するのにすごくお金がかかる、
と、
中にいたオバちゃんが話してくれました。
でしょうね。
で、
そのオバちゃんに勧められて、
休憩します。
お茶やミカンを出してくれました。
左に少しだけ写ってるのは、
道中、
抜きつ抜かれつした、
シンガポールの兄ちゃん達です。
しかし、
ここのオバちゃん凄い。
完全に日本語だけで、
シンガポーリアンと会話してます。
このあたりも、
「大阪のオバちゃん」の勢力圏内に入るのでしょうかね?
兄ちゃん達も気にいったようで、
一緒に写真撮りまくっていましたけど(笑)
とがの木茶屋の少し先にあるのが、
34番道標。
今日最後の番号道標です。
滝尻王子から、
距離にして17K、
時間にして7時間と45分。
ヘタレな私、
最初は無理かなと思ってたのですが、
よく頑張りました。
途中、
何度か、
エスケープしてバスに乗ろうかと思ったんですけど、
バスの時間が合わなくて、
結局歩いてしまいました(笑)
ここからも、
「野中の一方杉」バス停にエスケープ出来ます、
ちょっと遠いけど。
それでは、
お宿に向かいますか。
今日のお宿
やって来たのは、とがの木茶屋から少し下ったところにある、
民宿つぎざくら
1日3組がマックスの小さな民宿ですが、
これが、
結構と言うか、
かなり凄い。
と言うことで、
ご紹介を。
まずは、
お風呂ですよね。
旅の汗を流さなくちゃ。
ドライヤーやアメニティグッズも完備。
温泉ではありませんが、
桧の湯船で、
とても綺麗なお風呂です。
石鹸、シャンプーも完備。
お風呂は独占でき、
入浴時には、
浴室前に「入浴中」の札をかけます。
もちろん、
中から鍵をかけることも出来ます。
お風呂から上がれば、
当然、
ビール。
くず餅はサービスです。
↓↓↓が、
ビールを飲んでる食堂。
テーブルが二つ、
椅子が全部で八つ。
つまり、
組としては3組(3室)ですが、
定員としては8名が限界らしいです。
テーブルの上にはこんな物が。
ご自由にどうぞ。
お茶、コーヒー等もご自由に。
冷蔵庫を開けると、
ビールと冷酒。
さすがに、
これは有料ですが。
で、
壁には、
一刀
この包丁を持ってるオッちゃんが、
ここのオーナーさん。
ここで生まれ育ち、
料理人となり、
ホテルで腕をふるっていたのですが、
両親が他界し、
この家をどうしようかと思ったのですが、
熊野古道も世界遺産となり、
民宿でもやろうかと、
一緒にホテルで働いていた奥さんと、
ここに戻って来たそうです。
料理人と言うことであれば、
料理は期待できますよね。
では、
今日の晩ごはんをご紹介。
解説は無しで。
料理の名前が分からないので(笑)
どうですか。
コースですからね。
山の中でこんなもんが食べれるとは。
おどろ木、
ももの木、
さんしょの木ですわ。← 古い!
一緒に食べた、
シンガポール人の兄チャン達も感激していました。
シンガポールも日本食ブームらしく、
日本食屋も多く出来てるそうですが、
美味いけど、
とにかく高い。
中々、
食べれないらしいです。
おそらく、
これをシンガポールで食べると、
今日の宿代より高いのでは、
と言ってました。
良かったね、
中辺路を歩いて(笑)
部屋の写真は撮り忘れたのですが、
部屋もとても綺麗でした。
エアコンはもちろん、
ホットカーペットまであるんです。
その上に布団を敷いてくれるので、
ホッカホッカ。
家より、
全然快適。
そんな部屋で、
こんなもん発見。
今回歩いた(歩く)ルート上で、
宿は、
高原、近露、継桜くらいですかね。
でも、
とにかく取りづらい。
私も、
本当は、
春に歩くつもりで、
予約の電話をしたのですが、
どこも既に一ヶ月先まで埋まってるとか言われ、
仕方なく、
テントを担いで小辺路を歩いたんです。
元々、
宿が少なく、
その宿もほとんど民宿で、
キャパが小さいと言うこともあるのでしょうが、
それにしても凄い人気やなと思っていたんです。
その原因が少し判明しました。
オーストラリアの旅行会社が、
数ヶ月先まで、
団体の予約を入れてるそうなんですよ。
なので、
我々はその隙間しか利用出来ないんですね。
まぁ〜、
近露には、
イギリスの旅行会社の事務所もあったし、
日本人の個人旅は厳しいみたいです。
今回は、
私はここだけなので、
なんとかキープ出来ましたが、
2泊、3泊と場所を変えて泊まるとなると、
かなり難しいかもしれませんね。
さて、
美味しい食事も終わり、
部屋に戻って、
部屋飲みします。
昨日、
田辺で買って、
担いで来た「熊野古道」を飲んだのですが、
そっこうで無くなってしまい、
食堂の冷蔵庫から、
持ってきました、
「黒牛」
地元、和歌山の銘酒ですよね。
美味い!
旅の疲れもあり、
一本飲んだだけで、
酔っ払い(笑)
そして、
あったか布団に潜り込みます。
う〜ん、
良い初日でした。
でも、、、
滝尻王子のスタンプどうしよう?
熊野古道・中辺路を歩いてみよう
熊野古道・中辺路を歩いてみよう
一日目 滝尻王子 〜 継桜王子
二日目 継桜王子 〜 本宮大社 ー 湯峯王子
三日目 川の古道 ー 新宮 〜 高野坂 ー 那智 〜 那智山
四日目 那智山 ー 本宮大社 ー 田辺
0 件のコメント :
コメントを投稿