お寺の中に冥土が、、、

福海寺、小部屋の神様シリーズ、その2です。

その1では12人の産婆さん、Ba Mu についてご紹介しました↓↓↓

福海寺のサンバーズ



その2では、
Ba Mu のいる隣の部屋をご紹介。


この部屋、
冥土 です、おそらく。



何故に、そう思ったのか。
それは、このレリーフです。


地蔵王、音観堂(観音堂)、東獄殿
台湾のお寺でよく見かけるコンビネーションです。
中国でもあるのかな?行ったことないので分かりません。


これは「打城」の図です(と思う)。
「打城」とは、亡魂の地獄からの救出と超度の物語なんです。
法師が冥界に落ちる法術を用いて陰間に赴き、地獄の城に閉じ込められている亡魂を、東嶽大帝の赦しを得た後、五営兵馬を招請して、城中から救い出し、さらには観音様の力を借りて西天極楽世界へ超度させるという筋書です。

更に、長くなりますが、
東嶽大帝ないしは地蔵王は冥界を支配する神です。
東嶽大帝は冥界の長官であり、人間の賞罰や生命を司り、現世と来世をともに管理する神様です。
地蔵王は[幽冥教主」とも呼ばれ、地獄を分掌する「十王」の統率者で、人間の生前の善悪を監察し、行いの善い者は西天に、行いの悪い者は地獄に落とし、また死者を超生させることが出来るんです。

地蔵王は日本でおなじみの閻魔様の管理者なんですね。


で、
その「十王」のレリーフが左右の壁に掛けられています。


泰廣王、楚江王、栄帝王、五官王、閻羅王
の五王。
因に、閻羅王と言うのは閻魔様です。


下城王、泰山王、平等王、都市王、転輪王
の五王。

合わせて十王。
これらは、

地獄の十王

とも呼ばれ、
死者の生前の行いを裁く、裁判官です。


裁いてはりますよね。

十王が裁判官で、
地蔵王が裁判長と言ったところでしょうか。





更に、ここが冥土だと思う理由がこれ。

この部屋は先のレリーフだけなのですが、
唯一、この像があります。


部屋の角に「一見発財」の帽子をかぶり、
白装束を着て、団扇を持ってひっそりとおられるこの方。


それと、
「一見発財」像の対角にある、
黒塗りのレリーフ。

「活無常」って書かれてます。
「常」が消えかけてますが。



調べました。
「活無常」で Google先生にお聞きすると、
一発で、こんなのがヒットしました。

活無常・死有分 よりお借りしました。
白装束の帽子に書かれていた「一見発財」と「一見生財」、
よく似ています。

記事を読むと、
活無常・死有分ともに魂をとらえて冥界へ送り込む冥府の使者。 通称「無常の二鬼」。 その装束から黒無常・白無常とも呼ばれる。 中国民間伝承の十王思想より。

一鬼は黒い紗帽に黒い錦襖、手に紙筆と背に鋭い刀、 腰に刑具をもち、まん丸い目で大笑い。 これが活無常。 もう一鬼は汚れた顔から血を流し、白衫を着、手にそろばん、 肩に米袋、胸に紙銭をつけ、もの悲しげな目でため息をついている。 これが死有分。 財貨の神としても祭られていたり。 その帽子に描かれている4文字は「一見生財」

活無常・死有分

ぴったしカンカン、大当たり。

彼らは「魂をとらえて冥界へ送り込む冥府の使者」なんです。
なので、
彼らがいるここが、冥界(冥土)なのでは、と思ったんです。






死有分(白装束)さんですが、
先ほどのネット情報にもあるように、
「財貨の神としても祭られていたり」
するようで、
結構、皆さんお参りされてました。

まぁ〜、
「一目見ただけで、財を成す」
なんて言われれば、お参りしたくなりますよね^^;


で、
その参拝の様子を見てると、

死有分さんの持ってる団扇で、
死有分さんを7回扇ぎ、
次に自分を3回扇ぎます。

そして、
手前の赤い紙を2つ貰うようです。
この紙を死有分さんの顔にこすりつけてる人もいました。




と言うことで、
私も参拝してみました。
そして、頂いた赤い紙を開くと、


「財神」のお札が。
何なんでしょ?
ただの外れですかね。
それとも、死有分さんの名刺?




以上、

冥土 からお伝えしました^^








しかし、
この冥土の神様達、










タバコがお好きなようです^^;



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Chua Phuoc Hai(福海寺)
73 Mai Thi Luu, District 1
07:00 - 18:00(陰暦1日と15日は 05:00 - 19:00)






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